効果的な大学院入試対策(文系)とは?

※このブログは今まで五月雨式に書いていましたが、主に社会人の方が大学院を受験する際に参考になる情報を提供することをコンセプトにしようと思いはじめました。
※気が向いたときに更新していきます。とはいえ、受験したときのことを忘れないうちに。。

こんにちは。社会人経験を経て脱サラして大学院に入学したものです。

このページが知らない誰かに見ていただける日が来るのかはわかりませんが、そのことを想定して文章を書いていきます。

大学院進学において、ネット上で情報を探されて、このページにたどり着いたということは
1. いま大学生で他大学の大学院を受験しようとしている
2. いま大学生で、学部での専門と異なる分野の大学院を受験しようとしている
3. いま社会人等で、大学院を受験しようとしている

のどれかだと考えられます。
内部の学部生が、上の大学院に進む場合にはネットで情報を探さなくとも、指導者や先輩など頼れる存在があり、リアルな情報も多数あるはずだからです。

よって、この記事では上記の1〜3を対象としています。
上記1〜3をまとめて外部受験と呼ぶことにします。

私も、大学院受験ブログなどは結構参考にさせてもらいました。
受験しようとしている大学院の受験体験談が多く、難易度や心構えなど、戦略的に参考になったり、勇気づけになったり焦りになったりすることでモチベーション向上にも役立ちました。

が、具体的な対策方法について、本当に知りたいこと(=外部受験者が、得たくてもなかなか得られない本質的な知識)については、残念ながらネット上には見当たりませんでした。
もちろん、断片的にはあるのですが、外部受験者にとってはなかなかそれらを構造的に整理することが難しく、戦略にも影響してきます。

そこで、できるだけ体系的に記事を書くことを心がけました。


大学院合格・入学までの大きなロードマップとしては、
1. 大学院に行きたいと思うトリガーとなる出来事に遭遇する
2. 行きたい大学院について調べる
3. 学修・研究したい分野について調べる
4. 行きたい研究室の候補をあげる
5. 行きたい研究室を訪問する
6. 大学院入試の過去問を手に入れる
7. 実現可能性の検討を行う
8. 専門試験の対策をする
9. 外国語の対策をする
10. 研究計画書を作成する
11. 出願手続きを行う
12. 一次試験(専門や外国語)
13. 二次試験(研究計画についての面接)
14. 合格発表、入学手続き等

というのが、一般的なプロセスだと思います。
もちろん、複数の項目が1つになる場合や、行ったり来たりする場合も多いと思いますが、まず全体像を掴むという意味では、上記が骨格といえます。

以下、それぞれについて、具体的な内容と注意点や、私の場合の具体的なども挟みながら説明を加えていきます。

今回の記事では、1~9までを説明していきます。


1. 大学院に行きたいと思うトリガーとなる出来事に遭遇する

大学院に行く、ましてや他大学や専攻分野変更、キャリアルートチェンジなどを伴う進学と
いうのは、自然と起こってくる選択ではありませんから、何かトリガーとなる出来事があったはずです。
わざわざ書いたのは、何がトリガーだったのか、そのことは自分の人生にとってどんな意味があるのか、について深く認識を持っておくことは、のちのちのプロセスの中でとても重要になるからです。

私の場合は、
トリガー1 国立大学の学歴が欲しい
でした。
これは、個人の欲望やコンプレックスから来るものですので、あまり役に立たないトリガーです。心にしまっておきましょう。

次に遭遇したのは
トリガー2 大学生1〜2回生のとき映像制作にがっつり関わる中で、「情報が人に与える影響」に興味を持ったことです。

そこへ、
トリガー3 情報系の学問分野は、文系と理系の融合であるらしいことを知った
などが混じって、情報系の勉強をしたいと思うようになり、新書から学術書まで、情報やメディア、コミュニケーションと関係ありそうな本を片っ端から読んでいきました。多分、当時の自分の能力で読めるものは大概目を通したんじゃないか、というくらいのめり込みました。

その後、情報の概念を教育に応用する分野に興味を持つトリガーに出会い、教育工学という分野を学びたいと思うようになりました。
そのほかにもいろいろな経緯があるのですが、これ以上書くと記事の趣旨から外れてきますのでこの辺にします。

こんな感じで、誰しも、学びたい、研究したい、という気持ちのトリガーがあるはずです。

なぜそのトリガーを自分で認識することが重要なのでしょうか。
それは、このあとのプロセスで出てくる、研究分野や研究室の選択、そして研究テーマの選択にあたって、様々な情報を調べて行くうちに、情報過多になった際、自分の人生に意味のある選択をするための道しるべになるからです。

研究というのは、特に文系の研究というのは、その研究者の生きてきた経験や人間性が細部に滲み出るものです。なぜ自分がこの研究をするのか、というのを大げさでなくとも、人にさりげなく語れるくらいになっておくことは、質の高い研究をしていくにあたっても役立つことのような気がします。

また、もう一つ別の観点からいえば、7.の実現可能性の検討の際に、大学院進学の動機を明確にしておくことが重要になってきます。
7.で詳しく記述しますが、大学院進学にはコストやリスクが伴います。周囲の支援や理解も重要です。何より行き詰まったとき、輝いている同世代を見て「何で俺こんなことやってんだっけ……」となることが多いらしいですが、この1.を明確にしておくことで、自分をせめる自分から、自分の心と人生を守れるのではないでしょうか。


2. 行きたい大学院について調べる

大学院を見るときには、以下の3つの観点を持って見るとよいでしょう。
・私立か国立か
・独立系大学院か、下に学部がある大学院か
・確立された学問分野をもつ大学院か、学際的な大学院か



3. 学修・研究したい分野について調べる

教科書を手に入れて読みましょう。新しい学際領域では、教科書がない分野というのもありますが、それにかわる体系的な文献というのは必ずあるはずなのでそれを読みましょう。
教育工学の場合には、教育工学選書というありがたい本が出ていました。また、学びの認知科学という辞典風の書籍も全体像を掴むには非常に役立ちました。

それから、論文誌を必ず読みましょう。これを言ってくれる人が少ないですが、私はむしろこれが最も重要だと思いました。


4. 行きたい研究室の候補をあげる

研究室を見るときには、以下の観点を持つと良いでしょう。

修士修了生の企業等就職状況
・博士修了生の研究ポスト就職状況
・指導教官の指導教官が誰だったか


5. 行きたい研究室を訪問する

アポを取っていきましょう。
レジュメを作成していきましょう。
レジュメに記載するとよい項目は以下の通りです。

6. 大学院入試の過去問を手に入れる

コピーします。

7. 実現可能性の検討を行う

費用面、大丈夫でしょうか。
修了後のキャリアビジョンは、大丈夫でしょうか。
必ずしも、確定していることだけがキャリアビジョンではありません。いろんな出会いもあると思います。確率的にどんな具合か、人に説明できるくらいでOKと私は思います。博士修了すれば研究者に必ずなれるとかそういうものではないようです。


8. 専門試験の対策をする

教科書を読みましょう。
経験者に聞くのが多分一番いいです。
経験者に聞けなかった場合は、過去問から推測して、教科書を読みましょう。


9. 外国語の対策をする
実はこれが大事です。
なぜなら時間がかかるからです。
1.の時点で英語の勉強をスタートしておけばよかったと思うくらい、大事です。

TOEICTOEFL、独自試験、それらの中でも様々ですが、どんな対策が必要かを考えるために、下記の観点を持ちましょう。

・リーディングはどんな能力が必要か
・リスニングはどんな能力が必要か
・スピーキングはどんな能力が必要か
・ライティングはどんな能力が必要か

リーディングの中にも、TOEICのように速読力重視もあれば、TOEFLや全訳系の独自試験のように硬派な英語を読解する力など、方向が分かれます。
TOEFLiBTが必要なら、スピーキングやライティングがマストになりますので、スコアアップには1年単位の時間がかかるでしょう。


かなりおおざっぱに説明した部分もありますが、いかがでしょうか?
今度の記事では、10.~14.について説明していこうと思っています。